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5 イタリア語の特徴(1)

イタリア語の特徴としてまず最初に挙げられるのが「主語を強調したい場合以外は主語を付けない」と言うのがあります。なぜなら動詞の活用形だけで主語が何かが分かるからです。

  Ho un libro.     (オ ウン リブロ)     私は一冊の本を持っている

この文を見てみるとHoが動詞avere(持つ)の一人称単数(私)の活用形になっています。このHoを変化させるだけで

  Hai un libro.     (アイ ウン リブロ)    君は一冊の本を持っている

と主語が変わります。

ちなみにその「あまり出てこない主語」は

  
 私 io (イオ)  私たち noi (ノイ)
 君 tu (トゥ)  君たち voi (ヴォイ)
 あなた Lei (レイ)
 彼 lui (ルイ)  彼ら loro (ローロ)
 彼女 lei (レイ)


です。


次に<挨拶>の所にも書きましたがイタリア語では名詞は「男性名詞」と「女性名詞」に分類されます。目安としてoで終わるものが男性名詞、aで終わるものが女性名詞。problema(男性)、radio(女性)などの例外もありますが数は少ないです。厄介なのはeで終わる名詞で、どちらの性かは単語ごとに覚える形になります(-zioneなら女性名詞、-oreなら男性名詞など多少の規則性も見られますが)。上のlibroはoで終わっているので男性名詞ですね。

Ho due libri.    (オ ドゥエ リブリ)  私は二冊本を持っている。

libriはlibroの複数形です。イタリア語では名詞の語尾を変えることにより単数→複数を表します。

 

単数 複数
 -o  -i
 -a  -e
 -e  -i

このように変化させて複数形を作ります。

ここでイタリア語での数の表し方を見てみましょう。

 
  1 uno (ウーノ)   20 venti (ヴェンティ)
  2 due (ドゥーエ)   21 ventuno (ヴェントゥーノ)
  3 tre (トレ)   22 ventidue (ヴェンティドゥーエ)
  4 quattro (クアットロ)
  5 cinque (チンクエ)   30 trenta (トレンタ)
  6 sei (セイ)   31 trentuno (トレントゥーノ)
  7 sette (セッテ)   32 trentadue (トレンタドゥーエ)
  8 otto (オット)
  9 nove (ノーヴェ)   40 quaranta (クアランタ)
  10 dieci (ディエーチ)   50 cinquanta (チンクアンタ)
  11 undici (ウンディチ)   60 sessanta (セッサンタ)
  12 dodici (ドーディチ)   70 settanta (セッタンタ)
  13 tredici (トレディチ)   80 ottanta (オッタンタ)
  14 quattordici (クァトルディチ)   90 novanta (ノヴァンタ)
  15 quindici (クインディチ)
  16 sedici (セーディチ)   100 cento (チェント)
  17 diciassette (ディチャセッテ)   200 duecento (ドゥエチェント)
  18 diciotto (ディチョット)   1000 mille (ミッレ)
  19 diciannove (ディチャンノーベ)   2000 duemila (ドゥエミラ)
 

1を表すunoに似たものに不定冠詞 un,uno,una があります(英語のa,anにあたる)。

 男性名詞に付く場合    
 s+子音,zで始まる名詞 uno
 それ以外の名詞 un
 女性名詞に付く場合    
 子音の前 una
 母音の前 un'

となります。

また英語のtheにあたる定冠詞もあります。

 

男性名詞に付く場合   単数 複数
s+子音,zで始まる名詞 lo     gli
上記以外の子音の前 il     i
母音の前 l' gli
女性名詞に付く場合      
子音の前 la le
母音の前 l' le


とても複雑に見えますが、名詞と組み合わせると覚えやすいでしょう。

  il libro, i libli (イル リブロ,イ リブリ)
  il figlio, i figli (イル フィリオ,イ フィリ) 息子
  lo stadio, gli stadi (ロ スタディオ,リ スタディ) 競技場
  l'animale, gli animali (ラニマーレ,リ アニマーリ) 動物
  la strada, le strade (ラ ストラーダ,レ ストラーデ)
  l'amica, le amiche (ラミーカ,レ アミーケ) 女友達



イタリア語では形容詞は修飾する名詞に合わせて語尾変化をします。


  Ho un libro italiano. 私はイタリア語の本を一冊持っている  
  Ho due libri italiani. 私はイタリア語の本を二冊持っている  
  Ho un'amica italiana. 私には一人イタリア人の友達がいる  
  Ho due amiche italiane. 私には二人のイタリア人の友達がいる  
  Compro questa maglietta nera. (コンプロ クエスタ マリエッタ ネーラ) 私はこの黒いTシャツを買う
  Compro queste magliette nere. (コンプロ クエステ マリエッテ ネーレ) 私はこれらの黒いTシャツを買う


italiano ・・・ イタリアの   nero ・・・ 黒い

イタリア語では大抵形容詞は名詞の後ろに付きますので気をつけてください。